涼を求め洛北へ行く①。

連日、ベビーちゃんの「お散歩に行こっ!」攻撃をくらっています。食器を洗ったり洗濯をしたりと家事をこなしていると、玄関からサンダルを持って来てアピールです。とは言っても、外は暑い…。それに、天気予報はコロコロと変わって安定しません。急にお天気が崩れる事も有り得るので行先に悩むのです。家の場所を起点に、東西南北どちら側へ行こうかと思いを巡らせていると、どうも市内中心部よりも北側へ行く方が涼しいイメージが湧きました。だったら、洛北エリアに行ってみよう!と思い立ち、早速『実相院』を目指しました。とは言っても、今回は『実相院』には行きません。目的地は『実相院』近くの…

 

↓ 『岩倉具視幽棲旧宅(いわくらともみゆうせいきゅうたく)』です。入口は本来の通用口に設けられ、同じ並びにある表門は閉められています。

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最近、記憶が定かではありませんが、確か市バス?の中で〝別荘,別邸,旧宅。夏に巡る明治のプライベート空間〟と言うイベントのパンフレットを見たのです。そこには、日本が近代化に向かった明治時代を築いた人々のプライベート空間を巡る事を目的としして『岩倉具視幽棲旧宅』、豪商が贅を尽くした建築『旧三井家下鴨別邸』、近代日本庭園『無鄰菴』へと誘う内容が書かれていました。更に期間限定で、3つの内2つに行けば、3つ目は無料、正し『旧三井家下鴨別邸』の主屋2階は追加料金として190円必要と言ったお得なプランも記されていました。そのパンフレットを見た時には、特別「行こう!」とは思ってもいなかったのですが、記憶の中に残っていた事でふと思い出しました。ある意味、まんまと広告にはまってしまったのですが、それも良しです。

 

↓ 岩倉具視は、元治元年(1864年)に大工藤吉の居宅を購入し、増築をして居住としました。写真で見えているのは増築をした現在の主屋です。南側に縁側があります。『鄰雲軒(りんうんけん)』と名付けられています。

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↓ こちらでは、実際に中へ上がる事が出来ます。丁寧に「靴脱ぎ石で靴を脱いで下さい」と書かれています。案内の一段下、靴脱ぎ石の所にベビーちゃんと共に脱いだ靴を並べました。

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↓ 玄関の式台からは、6畳の次の間を経て突き当りにも同じ6畳のお座敷、床の間が見えました。

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↓ 床の間には苔玉が飾られており、色紙が添えられ七夕仕様?でした。

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↓ こちらが次の間。

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↓ 次の間とお座敷はどちらも縁側と繋がっています。藍色の座布団が配され、座ってお庭を楽しむ事が出来ます。大正ガラスの揺らめきも美しいです。

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最近、ベビーちゃんはこの手の〝縁側〟がお気に入りで1人でちょこんと座って風に当たりながら庭を眺める事が多くあります。今日も「ガラスは触らない事」「靴を脱いでいるから裸足で庭に出ない事」を約束し、少し離れて後ろから見守っていましたが、いつまでも座っていました。「そろそろ行こう?」と声を掛けるとそこで初めて立ち上がる程、落ち着いています。私もベビーちゃんが庭を眺める後ろ姿が好きで、ついつい長時間待ってしまいます。

 

↓ 大正ガラスが嵌め込まれた障子には装飾があり、表と裏で異なる物でした。

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↓ 縁側の端っこには、ホオズキが置かれていました。それにしても、私は大正ガラスの趣が好きです。ベビーちゃんにも触らない様に声を掛けていたので触れる事はありませんでしたが、不思議そうに覗き込んでいました。

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↓ 附属屋には、竈をはじめ色々な生活道具が保存されていました。

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↓ 中には使い道が分からない道具も…。

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↓ 説明によると『龍吐水(りゅうどすい)』と言って消火用のポンプ式放水具だそうです。「ほぉ?これで消えるのかなー」と思って読んでみると、やはりあまり役に立たなかったと日記に記されていたとありました。江戸幕府から給付された物だそうですが、正直、消火効果は小さかっただろうな…と思います。

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↓ 敷地内には、岩倉具視の遺髪が埋められた碑もあります。

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↓ 灯篭。ベビーちゃんは気になってこの横にしゃがんで見入っていました。

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↓ 昭和3年(1928年)に建てられた『対岳文庫(たいがくぶんこ)』があり、ここでは岩倉具視やその周辺の人々に関する資料が展示されていました。

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こちらの建物内では写真撮影は出来ません。入口にはきちんと扉を閉めて下さいと書かれていましたが、その理由が面白く、猫が入ってしまうからだそうです。確かに、入れたものの、出られなくなってしまうと困ります…。ぐるっと一周見学をさせて頂き、とてもゆったりとした時間を過ごす事が出来ました。涼を求めて向かったものの、暖をとったのでは?と思う暑さでしたが、縁側で涼む時間は格別でした。

 

↓ 今日は入らなかった『実相院』からは徒歩数分。『岩倉具視幽棲旧宅』は、とても近くです。写真は『実相院』です。

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↓ 「暑いな~」と思いながら見上げた木にはカマキリがいました。とても凛々しい姿で、先日の『祇園祭』での『蟷螂山』のからくりのカマキリを思い出させてくれました。

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当初は何も考えていなかった〝別荘,別邸,旧宅。夏に巡る明治のプライベート空間〟のイベントですが『岩倉具視幽棲旧宅』にはじまり『旧三井家下鴨別邸』、『無鄰菴』を制覇してしまうのもありかな?と思ってしまっている自分に驚きです。ベビーちゃんもこの手の建築物が好きな様なので、場合によっては…と思います。

 

この後、岩倉周辺を散策し、以前偶然見つけたものの、定休日で入る事が出来なかったお豆腐屋さんに寄って帰宅しました。お豆腐屋さんのお話はまた明日。

 

では、また。