金沢出張に同行する④。

昨日も準備はしていたものの、書き上げる事が出来ず1日お休みになってしまいました。今回は、金沢出張の最終回になります!金沢の観光地と言えば『兼六園』に並んで思い浮かぶのが茶屋街です。金沢には、3つの地区にありますが、最も大きい『ひがし茶屋街』、浅野川を挟んで反対側にある『主計町茶屋街(かずえまちちゃやがい)』、そして少し離れた場所に『にし茶屋街』があります。これらをまとめて〝金沢三大茶屋街〟と呼ぶそうです。 では、それらの茶屋街を順番に…

 

↓ 『ひがし茶屋街』と『主計町茶屋街』を隔てるのは浅野川。そして2つの茶屋街を結ぶのが浅野川大橋です。

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金沢の茶屋街は、市内を流れる浅野川犀川(さいがわ)の近くに出来ました。そして、文政3年(1820年)に加賀藩による町の区画整備と共に点在していた茶屋が集められて作られたのが、浅野川東側の『ひがし茶屋街』、浅野川北西の『主計町茶屋街』、犀川西側の『にし茶屋街』となり、今に残っています。金沢は加賀藩として前田家の元で独自の文化を発展させた地域であると同時に戦災の影響を受けなかった事で市内の多くの場所が建設当時のまま残されています。今回、3つの茶屋街を歩いて来ましたが、私が最も印象に残っているのは、加賀藩士・富田主計(とだかずえ)の屋敷があったことに由来する『主計町茶屋街』です。

 

↓ 他の茶屋街が〝ひがし〟〝にし〟と呼ばれるのに対し、ここは人の名前が由来となっているので方角の名前はありません。訪れたのは夕方。狭い小路を歩いていると、どこからともなく三味線の音色が聞こえてきました。

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タイミングが良かっただけかもしれませんが、他の2つの茶屋街では味わう事の無かった趣が感じられ、印象的でした。観光客も少なく、人とすれ違う事もほとんど無い、ひっそりとした空間でしたが、それも一層雰囲気を醸し出していました。

 

↓ ここでも最も有名な場所が『暗がり坂』です。坂の上には『久保市乙剣宮(くぼいちおとつるぎぐう)』と言う神社があります。その神社の裏手側と『主計町茶屋街』を繋げていたのが昼間でも薄暗い『暗がり坂』です。

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↓ 当時の旦那衆が人目を避けて茶屋街に向かうのに使われていたそうです。写真では、階段下側から撮影しているので階段の一段一段が良く見えますが、上から見ると確かに仄暗い階段です。

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また、この階段は人目を避ける旦那衆だけが通った場所ではありません。『久保市乙剣宮』の目の前は、文豪・泉鏡花の生家のあった場所で、子どもの頃の泉鏡花はこの階段を通って通学していたそうです。教育的な観点から考えると凄い場所に通学路を設置したものだとも思えますが、ここに生まれ育ったのであれば当然と言えば当然です。この『暗がり坂』に対し『あかり坂』なるものもあります。『あかり坂』も『暗がり坂』とほぼ並行する様に備えられた階段です。

 

↓ 『あかり坂』です。『あかり坂』は昔から『あかり坂』と呼ばれていたのでは無く、作家・五木寛之によって2008年に名付けられました。以前は名もなき階段道でした。

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金沢に縁のあった五木寛之氏の小説『金沢あかり坂』は主計町が舞台となっており、泉鏡花が読んだ句から名付けています。その事は、先程の写真左にある『あかり坂』の石碑に書かれていました。

 

↓ 坂の上にある『久保市乙剣宮』近くには、泉鏡花の生家跡地に『泉鏡花記念館』があります。

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泉鏡花と言えば潔癖症のイメージが強いです。私が高校生だった頃、高校の担任の先生が1年生は国語科担当の男性、2年生が国語科担当の女性、3年生が社会科担当の男性でした。その1年生の時の先生が『高野聖』の魅力について話してくれたのですが、その時に話された泉鏡花潔癖症にまつわる話が強烈で…。極度の潔癖症で常に消毒用アルコール綿を持ち、至る所を消毒していた事、生ものだけで無く本来焼かずに食べる物迄片っ端から炙ってから食べ、更に食べる際に手で持った部分は食べずに捨てる等、今でも覚えています。ですが、そう言えば私自身は先生推薦の『高野聖』を読んだ事が無い事に今気付きました…。

 

↓ 場所は変わって〝金沢三大茶屋街〟の中でも最も華やかで大きな『ひがし茶屋街』です。滞在中、2回訪れましたが、想像以上に観光客が少なかったです。

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ここは、重要伝統的建造物群保存地区に定められていますが、保存地区内の140ある建物の内、約3分の2が伝統的建造物のままで、創設時から明治初期に建てられた町家が多く残されている貴重な場所です。

 

↓ 中でも『志摩』は、文政3年(1820年)の建物で、これ迄ずっと手を加えられる事なく、そのまま残っており、見学も可能です。

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↓ お店も幾つかありますが、どこもイマドキなお店です。写真は、麩のお店。

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↓ クロケット=コロッケのお店。

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↓ 1番人気らしい〝金澤クロケット〟は甘えびと五郎島金時白だしのムースに金粉も付きます。

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↓ 衣がぶぶあられで可愛らしく、見た目重視なコロッケです。

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↓ 少し離れた場所には歴史を感じるお店もありました。『高木麹商店』です。

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↓ 縄暖簾が良い感じ。

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↓ 縄暖簾をくぐると商品見本が置かれていました。

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↓ 持ち帰るには重たいかな?どれか買ってみようかな?と思いつつお店を見て暫く待ちますが、お店の方がいらっしゃらなかったので、今回は買いませんでした。

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最後の茶屋街は『にし茶屋街』ですが、その前に少し寄り道をご紹介します。

 

↓ 『新堅町商店街』です。『香林坊』から少し歩いた場所にあり、新しいお店とレトロなお店が混在する商店街です。

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↓ 私が目指したのはこちらの八百屋さん。加賀野菜の扱いがあると聞き、旦那さんが喜びそうな地元野菜を探し求めに行きました。

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丁度『源助だいこん』の時期が終わった所で、今は『加賀れんこん』と『五郎島金時』、『金時草』があると教えて頂きました。『源助だいこん』は京都のスーパーでも買った事があり、自宅にも沢山の大根があるので必要ありません。と言う事で『加賀れんこん』や手作りのジャムを購入しました。『金時草』は緑と紫の特徴的な野菜で気になりましたが、帰宅する頃にはお浸しになってしまいそうなので諦めました。

 

↓ 八百屋さんを出ると可愛らしいサトちゃんを発見しました!佐藤製薬のサトちゃんとサトコちゃんが煌びやかに着飾っています。

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↓ 商店街の近くには『天狗中田本店』がありました。木の陰で見えませんが、屋根には大きな天狗のお面?があります。

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↓ 大きな天狗。地元では〝天狗乃肉〟として親しまれているお店だそうですが、私のイメージは天狗ハムです。

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↓ 牛肉・豚肉等、お肉を販売している横には〝天狗ハム〟のシリーズがありました。ハムにソーセージ、色々な加工品です。

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この日は未だ帰る日では無く、ホテルに泊まりです。ホテルに滞在中は朝ご飯を部屋で食べていたので朝ご飯に丁度良い!と思い、熱を加えなくても食べられるハムを1パック購入しました。翌朝、旦那さんが「美味しい!」と食べていました。

 

↓ あちこち寄り道をしていますが、そろそろ『にし茶屋街』に向かわなければなりません。『にし茶屋街』は犀川の近くにあります。『犀川大橋』を渡ります。f:id:kuksa:20190221003407j:plain

 

↓ 『にし茶屋街』に到着です。

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『にし茶屋街』は、先述の2つの茶屋街とは比べ物にならない位、観光客が少ない場所です。写真を撮るのにも、人が入って困ると言う事はありませんでした。ですが、ここだけは観光客、特に女性が集まっています。

 

↓ 大人気のお店『甘納豆かわむら』です。店舗はここだけ。『金沢21世紀美術館』にも少しだけ扱いがありますが、ゆっくり選んで買えるのはこの本店1つのみです。

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以前は、ホームページも無く、通信販売も行われていなかったそうです。今後変わる事もあるかもしれませんが、現在は、電話での注文のみ受け付けておられる様です。甘納豆の定番、豆類の他、柑橘もありました。そんな中、私が気に入って買って来たのがこちら。

 

↓ 大徳金時芋(さつまいも)の甘納豆です。加賀野菜で有名な五郎島金時の甘納豆もありましたが、今回は大徳金時芋に決定です!

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試食を頂いたのですが、五郎島金時はホクホク系なのに対し、大徳金時芋はしっとり系で、お芋にあわせた〝こがし蜜〟で作られており、甘さ控えめのちょっぴり香ばしい味にはまりました。今回の金沢出張で1番美味しかった物かもしれません。

 

これで金沢出張に同行シリーズも遂に終了です。次回以降は、京都の日常生活について綴る日々に戻る予定です。

ではまた、近い内に。