緊急事態も緩和される。

昨日2月26日は、今年度のイカナゴ漁解禁日でした。毎年、私の実家がある兵庫県の瀬戸内海側の地域では「未だかまだか」と解禁日を楽しみに待ちます。その理由は『イカナゴくぎ煮』を作る為です。『イカナゴくぎ煮』は、春を告げる味わいとされ、日頃お世話になっている方々にお送りする風習があるのです。また、お送りするのは、県外の方が基本ですが、時にはご近所さん同士でも「お宅のくぎ煮はどんなお味?」と交換する事もあります。家庭毎に全く異なるレシピがあります。うちの実家は、前年度から準備をしておいた実山椒入りですが、一般的には生姜入りが多く、クルミ入りなんてご家庭もあるそうです。

 

↓ 『イカナゴくぎ煮』です。今年は少し大きめサイズだったそうです。ここ数年はとにかく不漁続きで緊急事態でしたが、例年に比べれば多い水揚げだったとの事。

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過去には、お魚屋さんやスーパーの鮮魚コーナーに何時間も並んでも手に入らなかった年がありましたが、今年は初日から必要量を買い求める事が出来た様です。解禁日当日、相当早起きをして備えていた母ですが、「イカナゴ、買えたのかな?」と思っているタイミングで「買えました」と連絡が入りました。午後には「今からクロネコさんに行って送って来る」との連絡…。そうとは言っていませんが、要は「忙しいから対応できないよ、連絡して来ないでね」です。私も長らく母の娘をしているので、言いたい事は良く分かります。イカナゴの解禁日には「全身、イカナゴの臭いがする~」と連絡が入る迄は関わってはなりません。そんな忙しない1日ですが、母の努力の甲斐あって、解禁日翌日の今日には実家から届くのでした。大切な方々へは先ず初日に、そして今後暫くは「あと少し炊こうかな?」と思った時に炊くのだと思います。残り数日「これで今年も終わりにしようと思って…」と言うセリフを何度か聞く事になりそうです。終わりと決めても、ついつい炊きたくなる様です。場合によっては、あちこちからリクエストや注文が入る事もありますが、母は「大きいのは嫌」と言って、成長したイカナゴには手を出しません。成長して大きくなってしまったイカナゴは、魚の旨味と言えばそうですが、少々臭みが出るのと見た目が気持ち悪いから嫌なんだそうです。家庭によっては、大きい方が煮崩れせずに炊きやすく、価格的にも手頃になると言う良さもあって好まれる方もあるのですが…。ちなみに、私も大きいイカナゴは嫌いです。

 

では、届いたイカナゴくぎ煮を頬張りつつ、春本番を待ちたいと思います。

今日はここまで。