京都薬用植物園・前編。

昨日の事、暑い暑い日差しの下『京都薬用植物園』に行ってきました。こちらは『武田薬品工業株式会社』が所有、管理をされており、1993年(昭和8年)に京都薬草園として開園され、今に続いています。その間、薬用植物の栽培や研究、収集、保存に力を入れられ、今では年に数日の見学会のみ入場が許されています。場所は、左京区一乗寺の住宅地の奥で『曼殊院』や『詩仙堂』の近くにあり、応募期間内に事前申し込みをする事で見学が実現します。今回申し込むにあたって、植物好きの実家の両親にも声を掛けてみたところ、すぐに「行ってみたい!」と返事があり、大人4人+ベビーちゃんで申込み参加して来ました。と言う事で、沢山の珍しい植物を見学する事が出来たので、前編・後編として2回に分けてお届けしたいと思います。

 

↓ エントランスから見える事務棟と研修棟。この中で受付を済ませます。受付では、到着の順(?)にグループ分けがなされ、アルファベットの書かれた名札をお借りします。

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↓ 館内には、洋画家・小磯良平の植物画の数々が展示されています。小磯良平と言えば、神戸市東灘区に『神戸市立小磯記念美術館』がありますが、私自身、子どもの頃に東灘区に住んでいた事から、とても身近に感じました。

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それにしても、かなりの枚数が展示されているのですが、1枚ずつ集めるのは至難の業、どうやってこんなに沢山揃えたのだろう?と気になりますが、何か理由があるはずです。分かりました!なんと、これらの植物画は、1955年から約13年間もの間『武田薬品工業株式会社』の機関誌『武田薬報』の表紙絵を飾っていた物なのだそうです。そりゃ、揃っているはずだ…と、納得です。

 

↓ 植物関係の展示やイベントのパンフレットも飾られていました。

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↓ 入園後、案内がスタートする迄、こちらの待合室で待ちます。その間も画面のスライドには薬用植物の色々が映し出されていました。

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↓ それでは見学開始です。私たちはグループBです。先ず初めに香辛料園エリア。早速ハーブの一種『ハッカ』の解説をお聞きします。

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↓ 『ハッカ』の花。各種ミントとは異なり、柔らかい香りの中にもしっかりとした爽やかさを感じました。園内では、全体を通じて案内の方が「どうぞ~」と仰って下さる範囲で、実際に触る事、物によっては口に含んで味わってみる事も出来ました。

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↓ こんな物もありました。タバスコです!『キダチトウガラシ・タバスコ』です。辛味性健胃や皮膚刺激の効能。それはそれは辛そうな香りがしていました。

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↓ そして、もっと辛味が強いのが『ハバネロ・チリ』です。

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↓ そして、もっともっと辛いのが『ブート・ジョロキア』です。

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↓ そして…もっともっともっと辛いのが『キャロライナ・リーパー』です。こちらについては木に近付くだけで辛い香りが漂っていました。

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他に辛い物だと、日本の山椒に加え、中華料理の麻婆豆腐に使う中国四川省の山椒も見られました。

 

↓ 『レモン・エゴマ』です。最近、大葉(シソ)の祖先(?)である事が分かったそうです。確かに葉っぱの形がそっくりです!

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↓ この大きな柑橘は『オニユズ』で『シシユズ』とも呼ばれるそうです。

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↓ このモサモサは『アスパラガス』です。写真手前にも1本ニョキっと出ているのが分かります。

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↓ 左側は『ヘチマ』で右側は『トカドヘチマ』です。

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↓ 巨大な『オクラ』の様な物は『トロロアオイ』です。薬用としては、根が鎮咳効果を持つそうです。

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↓ 可愛らしいお花が咲いていますが、これは『アイ』です。漢字で書いた方が馴染み深いかと思いますが、藍染めの〝藍〟です。

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↓ 大根の様な姿をしているのは『サトウダイコン』で別名を『甜菜(てんさい)』と言います。『サトウダイコン』の様に〝ダイコン(大根)〟とついていますが、一般的にスーパーで販売されている〝大根〟とは全く異なる科の植物です。

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↓ 続いて中央標本園エリアに移ると、その中に水生植物コーナーがあります。コウホネやハスの仲間が見られます。

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↓ 『トノサマガエル』がハスの葉に座り、水面付近ではトンボが飛び交っていました。『ミズトラノオ』の薄紫色の花が咲いています。

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↓ 『クコ』です。果実や根皮が薬用に用いられ、目に関連する目眩や視力低下の改善、解熱や消炎作用の効果があるそうです。

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↓ トックリバチの仲間も来ていました。

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↓ 『ゴマ』です。鞘の様な袋の中に『ゴマ』の粒々が詰まっています。

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↓ 青色と黄色、2種類の『ウコン』です。色が鮮やか!!!

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↓ 『ナツメ』です。大きな実がゴロンゴロン。

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↓ 先程の『ナツメ』辺りから漢方処方園エリアとなり、一気に薬らしい名前の案内が出てきます。ここでは『小青龍湯(しょうせいりゅうとう)』を作る為の8種類の植物が集められていました。

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その8種類の植物は『麻黄(まおう)』『芍薬(しゃくやく)』『乾姜(かんきょう)』『甘草(かんぞう)』『桂皮(けいひ)』『細辛(さいしん)』『五味子(ごみし)』『半夏(はんげ)』です。

 

↓ こちらでは『芍薬甘草湯』を作る『芍薬』と『甘草』が展示されていました。

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↓ 最後は『茯苓(ぶくりょう)』です。『マツ』の根元に寄生するサルノコシカケ科のマツホドの菌核を乾燥させた物です。

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朽木の一部にしか見えない塊ですが、これもれっきとした漢方薬です。効能としては、むくみや食欲不振、動悸、不眠等に効くそうです。『京都薬用植物園』では、この様に広大な敷地をもって、ありとあらゆる植物が植えられ管理をされていました。中には珍しい植物もあり「今迄、どうして来なかったのだろう?勿体無い事をしてしまった」と思わせられる程でした。

 

では、これで前編は終了です。後編は、とてもおしゃれな建物の展示棟、そして近くの『鷺森神社(さぎもりじんじゃ・さぎのもりじんじゃ)』をご紹介したいと思います。

また、明日。