じいじ、実は凄いカモ。

今回は、私にとっては「父」、ベビーちゃんにとっては「じいじ」について書いてみようと思います。

「父」であり「じいじ」でもある父の日頃の雰囲気は穏やかで〝ほんわか〟とした至って普通のおじさんです。それも、じいじなので、決して若くはないおじさんです。それに加え、ちょっと天然なのか不思議なのか、おバカさんな所もあります。エピソードを挙げるとするならば、若い頃に断水で水が出ない事に困り、そのままでは出勤出来ない!とジュースかコーラの飲料で顔を洗って余計ベトベトになった他、ここ数年では耳に水が入ったからと〝呼び水〟をしてみよう!と更に水を入れて中耳炎になる等、普通ではあまり考えられない行動をとります。家族からしてみれば、そんな「お父さん」ですが、会社ではちょっと違った様です。

大学を卒業後、本来は就職活動によって決まっていた建設会社に行く予定が、友達の誘いで今の会社に。「誰か良い人いないか?」と聞かれ、結果的に自分が誘われて入ったそうです。今では考えられない様な適当な話です。それから定年迄しっかりと勤め上げ、その後も継続して勤務していましたが、明日、遂に同じ会社で2度目の定年です。会社は、日本経済を左右する様な大企業ではありませんが、新聞の株価欄にも載っているそこそこ知られた会社です。娘の私からすれば、お父さんがちゃんとした会社でバリバリ仕事をしているなんてイマイチ想像がつきません。ですが、ここ最近のお父さんの動向を見ていると〝実は凄い〟仕事人なのかもしれない!と思いました。1度目の定年後も休む間もなくそのまま継続雇用をして頂き「定年退職したかいなぁ?」と言う様な形でしたが、2度目の今回も役員さんや他の社員さんから惜しまれ「継続して来て下さい」と頼まれたそうです。父は特別な技術を有する様な専門性がある人ではありません。反面、一通りの事は何でも出来ます。営業職も総務職も。ただひたすら真面目に会社が歴史を重ねるのと共に歩み、会社が発展している時も落ち込んでいる時も変わらず自分らしく働いていたのです。〝仕事〟と言う言葉と漢字の通り、やるべき事に仕え、一日一日です。そして、最後のゴールが明日。ここ最近は、とにかく〝会〟だらけです。送別会なのか歓送会なのか、慰労会なのか…。日頃は何かしらイベントが無ければ飲みにも行かず、飲み歩きなんてしない父が引っ張りだこ、整理券を発行しなければならない程の〝会〟まみれです。それも、勤務先のビルがある大阪だけでは無く、日本中の各支社から会議と称して集まって下さったり、ある支社ではゴルフをする人だけで先に集まって夜にはその支社全体で会を開いて下さったりしたそうです。歴代の社長さんにもお仕えしていた為、その一族の方や取引先の銀行さん、既に退職された方、産休・育休でお休み中の方…と、ありとあらゆる方が挨拶に来られていると聞き、驚きです。母によると、父が退職すると伝わって以来、真っ直ぐ帰って来た日は無いに等しく、今日も沢山のプレゼントを提げて帰宅したそうです。そう言えば、先週の休日も母と一緒にプレゼントのお返しの品を探しに出掛けたと聞きました。数々のプレゼントの中には、ビルの清掃をして下さっている方からの贈り物もあり、父のお陰で働きやすくなったと感謝されたそうです。父は、働いていた間に、誰かの為に…と役立つ事を幾つも成し遂げ、改革をして来た様ですが「へぇ~」と思ったエピソードを1つ書いてみたいと思います。それは、社員の方がご病気で高額な治療費が掛かり困られていた時の事、ご家族の方は退職金を治療費に充てたいとお考えになったそうです。ですが、退職金は退職時に受け取る物であり、在職中に受け取るなんて本来は難しい話です。当然、その話を聞いた担当者は首を縦に振る事は無く、願いは叶わない…となる中、偶然父がその話を耳にしたそうです。結局、父の決断は即刻社長さんと相談し、すぐさま振込手続きをすると言う物だったそうです。その話を聞いた母は嬉しそうに私に話してくれました。そんなエピソードが沢山ある父、やはり実は凄いのカモしれないのです。

世の中には、誰にでも出来る仕事だから…と、時間に任せて過ごす働き方、何か仕事以外の為に仕事を頑張る働き方等、色々な働き方があります。それは、みんな自分の人生であってどれだって良いと思います。でも、2度目の退職を迎えるにあたって、沢山の方々に退職を惜しまれ、お世話になりましたと見送られる父の働き方は、間違いなく素晴らしかったのだと思います。結局、明日も最後に沢山の方が参加して下さる会があるそうです。特別な技術や専門性が認められたのではなく、父の人柄が何よりだった様です。

夜が明けて、世間が通勤ラッシュになる頃、世の中の多くの人が会社に向かう中に父の姿も紛れているはずです。それでも、周りの方からすれば、ただのおじさんです。父本人はどんな気持ちなのかは知りませんが、母にはいつも通りお昼のお弁当をお願いしているそうです。母は「最後ぐらいお弁当無しでも…」と言っていましたが、父はいつも通りが良いのだと思います。そして、そのお弁当の中には、実家ではお決まりの祝事=御赤飯が入っていると思います。更に、家を出る際には、数日前にも言っていたそうですが、父は間違いなく「お母さんのお陰で…」と、母への感謝を伝えて「お母さん、行ってくるわ~」と言いつつ鞄を持っていない方の手をちょこっとあげて出掛けて行くのだと思います。数々の改革や例外を作って来た父ですが、決して自分勝手な事はしませんでした。最後迄「継続して来て下さい」と有難いお言葉を頂いていた様ですが、自分への例外を認めない父はそれをせず、新しい生活をするそうです。それを聞いた時、母も私も「お父さんらしいね」と落ち着きました。

今、ブログをカタカタと書く中、ベビーちゃんは気にせず爆睡です。ですが、いつも一緒に遊んでくれているじいじって、実は凄いんだよ!と伝えておきたいと思います。さて、あと数時間、朝になれば出勤の時間!!!私も、一緒に住んでいた頃の様に「お父さん、行ってらっしゃ~い」と声を掛けたいと思います。

 

↓ 親子3人で「じいじ おつかれさま」の気持ちを込めて。

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明日が、父にとって、そして父のお仕事人生で関わって下さった全ての方にとって良い時間となります様に…。

 

ではでは、今日はここまで。