柚子香る大根を頬張る。

今日は、師走の風物詩でもある『大根だき』を頂く為、京都市左京区にある岩倉の『妙満寺』を訪れました。大根は、古くから中風や諸病厄除けに効くとされて来たそうです。そして、この時期に『大根だき』を行う事は、一年の無事に感謝し、この冬の無病息災を願う物です。旦那さんと私、7月にも『安楽寺』の『カボチャ供養』でも中風まじないに参加して来たのですが、一層中風の心配は無くなりそうです…。

 

↓ 『大根だき』です。貴船の『鳥居茶屋』さんが協力されているそうです。柚子の香りが湯気と共に広がります。山菜おこわもすすめられて購入です。右下の御札は大根だきのチケットを購入して頂きました。

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↓ とても分厚い大根です。この大根2つとお揚げさんを頂くと、お腹がいっぱいになりました。

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↓ 大根が下に、お揚げさんが上に並べられています。ぱか~っと開くと…

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↓ こんな感じです。お世話をして下さっている方が丁寧にお椀によそって下さいました。

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↓ ピンクの滑り止めがついた軍手が可愛らしいです…。

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↓ 大根には、御札が貼られています。場所によっては、梵字が書かれていたり、そもそも丸大根であったりするそうで、細かい決まり事は無い様です。

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↓ 赤い毛氈が敷いてある席にて大根を頂いた後、後ろを振り返ってみると何だか石の柱がありました。

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↓ 案内を見てみると、五条大橋の橋脚の一部と書いてありました。

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こちらの橋脚ですが、正面には、「津国御影」とあり、現在の神戸市(摂津国)から運ばれた事が分かるそうです。今でも耳にする『御影石』の様です。

 

↓ 他にも、『中川の井』と言う井筒の遺構がありました。

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この井筒は『妙満寺』が寺町二条の辺りにあった頃の物で能阿弥の定めた京都七名水の1つとされていたそうです。何故、寺町二条なのかと言うと、『妙満寺』は何度も火災に遭い、その度に移転や再興を繰り返して来たからとの事です。現在の岩倉の地に移されたのは、昭和43年(1968年)です。

 

↓ 本堂からの写真です。左下には、大根だきの様子、右側には『仏舎利大塔』が写っています。そして、大きな山は『比叡山』です。

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↓ 『仏舎利大塔』に入る事が出来ました。入口には、跨ぐ様に説明がなされた香炉が置いてありました。

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↓ 内部は、納骨堂となっています。織機の発明や『豊田紡績』を設立した豊田佐吉翁以来の豊田家の方々のご遺骨も安置されているそうです。

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↓ 『仏舎利大塔』の後は、本堂を経て『雪の庭』へ。

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『雪の庭』は、「雪・月・花」三名園の一つとされ、俳諧の祖である松永貞徳による造営の物です。『妙満寺』が寺町二条にあった時に塔頭・成就院の庭として造られた物を、そのまま移築したそうです。現在は、雪の他に『月の庭』が『清水寺』にありますが、『花の庭』は残されていません。残念です。

 

↓ 写経用の道具が置いてありました。こちらからも『月の庭』を眺める事が出来ます。

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他にも、写真撮影は出来ませんが、宝物室では、能や浄瑠璃で有名な『道成寺』の鐘等を拝観する事が出来ます。私は、能の『道成寺』しか観た事が無いのですが、シテである演者の方が鐘の中に飛び込むと同時に鐘が落ちる、あの〝鐘〟です。元は、『安珍・清姫伝説』のお話で、思いを寄せた僧の安珍に裏切られた清姫が怒りによって蛇となり、『道成寺』の鐘ごと安珍を焼き殺してしまう内容です。鐘そのものは、当時「祟られた鐘」として山林に放置され、後に『秀吉根来攻め』の大将・仙石権兵衛によって持ち帰られ、今に至っています。

 

↓ 『大根だき』のイベントを開催している割に、混雑するでも無く、ゆったりと観賞する事が出来ました。

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複数の場所で『大根だき』が行われる時期ですが、たまにはひっそりと静かなお寺で味わうのも良い物だと思いました。

 

では、今日はここまで。