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もくもく号で雲ケ畑へ。

昨日、鴨川の源流とされる『雲ケ畑(くもがはた)』へ行きました。

『雲ケ畑』は、京都市北区の北東部に位置する山間地域です。公共交通機関で唯一のアクセス方法は、地下鉄烏丸線『北大路』駅から出ているバス『もくもく号』だけです。1日2往復で『ヤサカタクシー』の運営するジャンボタクシー9人乗りが運行しています。この定員9人のジャンボタクシー、定員オーバーとなった時には、何とタクシー車が応援車として加わってくれます。しかも、同料金の500円です。

 

↓ 『北大路』駅を出発して約30分後に到着したのは、終点『岩屋橋』です。

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『雲ケ畑』は、歩いて回る事が出来る集落です。今となっては、少々不便なエリアではありますが、京都の歴史との関わりも深く、平安京の造営に際しては、この辺りの木材が使用される等、皇室にゆかりのある地です。この地で最も有名な人物は、平安時代初期の皇族『惟喬親王(これたかしんのう)』であり、村人に愛され、今でも沢山の言い伝えが残されているそうです。

 

↓ バスの終点『岩屋橋』から歩いてすぐの『惟喬神社(これたかじんじゃ)』です。

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↓ 更に奥へ進んで行くと、『岩屋山志明院(いわやさんしみょういん)』があります。地元の人々には「岩屋不動」と呼ばれているそうです。

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志明院』は、〝鴨川の初めの1滴〟が湧き出る場所を祀っておられます。「この地を祈願して祀らなければ、都の平穏は無い」として、空海によって829年(天長6年)に開創された真言宗の寺院です。また、歌舞伎の『鳴神』の舞台でもあり、シャクナゲの咲く季節には多くの観光客が訪れるそうです。

 

↓ 山門です。これより先は、荷物を預けなければならず、写真撮影も出来ません。階段を上り、歩いていくと大きな一枚岩の祠があります。その中で耳を澄ませると、ぴちょん…ぴちょん…と澄んだ音が響きます。これこそが、鴨川の初めの1滴です。

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↓ 境内手前には、苔生した岩などがいくつもありました。

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志明院』を後にし、近くの『桟敷ケ岳(さじきがたけ)』の途中迄、登ってみましたが、時間の都合もあり、途中でおにぎりを食べて下山して来ました。集落には、他にも幾つかのお寺や神社があります。

 

↓ バス停の名前にもなっている『福蔵院(ふくぞういん)』です。

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↓ 入ってみると…何もありませんでした。一般民家の様に見えますが、中では何か特別な物がお祀りされているのでしょうか?

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↓ 続いて『厳島神社(いつくしまじんじゃ)』です。延喜式神名帳に記載された神社として由緒正しき神社の様ですが、これまた特に何もありません。

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↓ あったのは、公園とこちらの石碑。石碑は、東郷平八郎の書とありました。

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↓ 黄色が美しい大きな木です。木の手前には、小さな仏像(?)らしき物が据えられていました。

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↓ まだまだあります。『九龍山高雲寺(くりゅうざんこううんじ)』です。こちらは、惟喬親王の隠棲地であり、創建されたお寺だそうです。

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急な階段を上って見渡すも、ここも何もありませんでした…。

 

↓ 『龍雲山洞谷禅寺』と言うそうですが、立て看板を見忘れてしまった為、もはやお寺の名前の読み方もどんなお寺だったのかも分かりません。と言うのも、ここも何も無かったのです…。

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と言う事で、『雲ケ畑』地区の中で、神社仏閣について見るべき場所は『志明院』の様です。すっかり書き忘れてしまいましたが、こちらには作家として有名な司馬遼太郎さんが新聞記者だった頃に訪れ、屋根の上で何者かが四股を踏んだ音を聞き、誰も居ないのに障子が揺れたと言う怪体験を、『石楠花妖話』として書いた場所としても有名です。他にも、ジブリ映画の『もののけ姫』のタイトルが生まれた場所とも言われているそうですが、それが真実であるのかどうかは分かりません…。

 

ここからは、きのこや植物等についてのご紹介です。

お寺を見学しながらいつもの調子で「何か無いかなぁ?」と思いつつ、あっちをフラフラこっちをフラフラ、上も下もキョロキョロ眺めながら歩いていると、想定外の物を見つけました!

 

↓ 『ナメコ』です。いつもは『ナメコ』目的でもっともっと遠方へ出掛けるのですが、何と市内から30分程の所で出会う事が出来ました。

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とにかく 急な斜面の上に生えていました。下から見ると、旦那さんは近くへ行く事が出来そうでしたが、私には厳しい足場です。一度は「何とかして行ってやろう!」と企てたのですが、旦那さんが止めて欲しそうな目をして「危ないよ」と何度も繰り返すので止めておきました。賢い!

 

↓ 不思議な虫『ザトウムシ』と『スギエダタケ』です。

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『ザトウムシ』はとっても足長。じっくり見ると気持ちが悪いのですが、長い足でぐらぐらと歩く姿は遠目で見る分には面白いです。国によっては、〝あしながおじさん〟と呼ばれているそうです。

 

↓ 『クヌギタケ』です。私の好きなきのこの1つです。『クヌギタケ』はキシメジ科クヌギタケ属であり、同じ仲間に『チシオタケ』等があります。どれも繊細で素敵なきのこです。

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↓ 『チャツムタケ』ですが、何とも可愛らしい〝きのこらしい〟きのこです。

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↓ 薄紫色の小さなきのこがびっしりです。『イヌセンボンタケ』と言う『ヒトヨタケ』の仲間です。本来は白色の様ですが、自分が放った胞子を被っている事で薄紫色になっているそうです。

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 ↓ このお花は珍しいので気になったのですが、種類は分かりませんでした。旦那さんも図鑑を見てくれたのですが、結局分からずじまいです。

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↓ 周辺が秋色に染まったこの時期にも関わらず、セミの抜け殻はしっかりくっついていました。しかも、葉っぱの表と裏の両面です。

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↓ 自然の『柿』が落ちていました。山の生き物が食べていない所を見ると、渋柿なのでしょうか?

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↓ 『フユイチゴ』です。旦那さんに「フユイチゴって種類名なの?」と聞いてみましたが、総称だそうです。秋や冬に実をつける事から名付けられた物ですが、『~フユイチゴ」と言う種類は多く、見分けがつきにくいそうです。

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バスの時間を待っている15分程の間に、手が届く範囲で摘んでみる事にしました。そこへ「たまに空気を吸いに来る、気分転換だね。この辺りは良い」とおっしゃる素敵なおじいちゃんが来られ、少しの間、会話を楽しみつつ手を動かしてジャム1回分を集めました。作るのが難しい程の量でしたが、それが必要十分量です。

 

↓ 柚子が沢山実っていました。

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至る所にあった柚子ですが、旦那さんは目にすると必ず「これ、採っていい?」と聞きます。返事は決まって「ダメ!」です。確かに大きな木で道に張り出して来ていますが、木の根元は、民家の敷地内なのです。「ダメ!」と言われる度に残念そうにしていますが、ダメなものはダメです。

 

↓ 大根と蕪が洗って干してありました。何だか、冬を感じます。

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↓ 日頃、落ち葉で埋め尽くされているであろう川べりも、紅葉した葉っぱによっていつもより少し明るい色に染められています。

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↓ 山を見上げてみても、植林をされた杉の部分を除いて、綺麗な秋色に色付いていました。

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市内から30分程の場所にて、一足早い晩秋を楽しむ事が出来ました。帰りの『もくもく号』ですが、定員オーバーだった為、応援車として手配して貰ったタクシーで帰って来ました。

近くには、今回途中まで登った北区最高峰895.9メートルの『桟敷ケ岳』や『魚谷山(いおたにやま)』もあります。今後は『雲ケ畑』地区の神社仏閣巡りの予定は計画しませんが、山とシャクナゲを目当てにまた行ってみたいと思います。

それにしても『志明院』は、おすすめです!!!ここは、時間を置いて何度も足を運びたくなる特別な雰囲気がありました。

 

では、今日はここまで。