年1度のカボチャ供養。

今日は、毎年7月25日に『安楽寺』にて開かれる〝中風まじない〟の『鹿ケ谷カボチャ供養』に行ってきました。

安楽寺』は、鎌倉時代初期、法然上人の弟子住蓮房と安楽房の2人の僧が念仏道場『鹿ヶ谷草庵』を建立し、念仏を説いていた場所が起源となっています。時の天皇後鳥羽上皇にお仕えしていた松虫姫と鈴虫姫は、宮中での生活に疲弊し、以前から出家を希望していたそうです。そこへ、両上人から念仏の教えを拝聴し、後鳥羽上皇が熊野詣に出掛けている間に密かに出家。この事を知った上皇が激怒し、両上人は斬首刑に処されました。更に、法然上人は讃岐へ、親鸞聖人は越後へ流刑、両姫は瀬戸内海の小島で生涯を終えました。『承元の法難』の事です。一時は、『鹿ヶ谷草庵』は荒廃したものの、流罪地から帰京された法然上人が両上人を弔う為に復興され、『住蓮山安楽寺』と名付けられました。こんな歴史を持つ『安楽寺』ですが、一般公開がなされているのは、さくら・つつじ・さつき・もみじの時期の土日や祝日に限られています。ですが、唯一お花の時期以外に公開されるのが今日『鹿ケ谷カボチャ供養』なのです。

 

↓ 使用されるカボチャは、こちらの『鹿ケ谷カボチャ』です。

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一般的なカボチャを大小2つ重ねた様な瓢箪型をしています。元々は、京都のお百姓さんが青森の津軽地方へ出掛けた際に、菊カボチャの種を持ち帰って栽培した物が突然変異を起こした事が始まりです。昔から、この時期にカボチャ(鹿ケ谷カボチャ)を食べる事で中風にならないと言われていたそうです。医療的な事は分かりませんが、実際に成人病予防に効果を発揮すると言われるリノレン酸は普通のカボチャの6~7倍もあるそうです。どうやって昔の人はこの事を知ったのでしょうか。

いよいよ、『カボチャ供養』です。開門時間の9時過ぎに到着しました。「あれ?誰もいない…」と思いましたが、9時前に到着された方々は中に入られていました。既にカボチャを召し上がっている方もいらしたので、少し早く入れたのでしょうか。

 

↓ 門先では、京野菜の販売コーナーがありました。ホームページでは、販売予定の野菜に『柊野ささげ』という長いいんげん豆の様な物が掲載されていたので、期待して向かったのですが、ありませんでした。

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↓ 市内の高校からは『鹿ケ谷カボチャ』を使ったお菓子の販売がありました。

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↓ 階段を上がって、拝観料500円を支払うと『鹿ケ谷カボチャ』のお接待券・中風まじないの御札・お寺のパンフレットを頂く事が出来ます。写真は、振り返った所。屋根に生したコケが美しいです。

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↓ とても手入れがなされています。

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↓ 本堂では、虫干しを兼ねて展示された掛け軸等の説明がなされていました。

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↓ 法然上人へのお供え物も今日は『鹿ケ谷カボチャ』です。

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↓ 『鹿ケ谷カボチャ』の他、お供え物として、京野菜京野菜を使ったレトルトカレー等が置かれていました。

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↓ 掛け軸等の説明に耳を傾け、遂にカボチャのお接待です。

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↓ 奥で準備され、1人分ずつ運んで来られます。ちょうどすれ違った所を撮影してみましたが、とにかく一切れが大きく、大盤振る舞いです。

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↓ 各席は、自由に座ることが出来ます。つつじ・さつきの木が見える縁もあり、座椅子が配された楽な席もありました。写真を撮ったこの時、旦那さんはカボチャの煮物を手元に持っていたので、これで1人分です。

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カボチャそのものがあまり得意では無い旦那さん、「こんなに大きなカボチャ大丈夫かな?」と心配しつつ見守っていましたが、「美味しい!」と喜んで食べていました。これで、2人とも今年は中風の心配がなさそうです。とは言っても、未だ中風を気に掛ける様な年齢ではないのですが…。

今回の『カボチャ供養』ですが、準備自体は、大人の方がして下さっていましたが、チケットとカボチャの煮物の交換や配膳には、小学校入学前後の少年たちがお手伝いしてくれていました。お茶が少し残っていると「さげてもいいですか?」と聞いてくれました。お行儀も良く、笑顔が可愛らしく、感心してしまいました。

 

↓ こちらは、頂いて来たパンフレットと御札です。

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安楽寺』は、『法然院』や『銀閣寺』の近く、そして大文字の山の麓にあります。朝早くに出掛けて来たので、「折角だから…」と周辺をお散歩して来ました。

 

↓ 大文字の山へ向かう登山道『法然院』側の近くにて見つけたきのこです。大きい方の白いきのこでも5ミリ位しかありません。小さくて黄色い物もきのこです。『ビョウタケ』と言います。〝鋲〟の形をしています。

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↓ 反り返ってしまっても美しい『テングタケ』の仲間です。

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↓ こちらも『テングタケ』の仲間ですが、何とも渋い色味で、柄の部分の模様が独特です。

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↓ 冬虫夏草の一種『クモタケ』です。その名の通り、このきのこの根元は、死んだクモに繋がっています。クモが生きている時に菌が感染し、やがてきのこの養分となりました。

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↓ 『アザミ』です。かなり立派なアザミがコンクリートの割れ目から伸びていました。

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↓ 何度も前を通っているのですが、今日初めてこんな場所がある事を知りました。『法然院 森のセンター』です。

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↓ 中には、大文字で見られる動植物に関する展示がなされていました。

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段々と日が昇り、暑くなって来た頃、ちょうど『銀閣寺』に辿り着きました。すると、ここでも何度も何度も通っていながら、初めて見るお店を発見しました。『銀閣寺』の目の前にある、〝蔵〟を活かしたお店です。

 

↓ 階段から進んでみると、おしゃれな空間が広がっていました。

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↓ 実際に使用されていたであろう井戸。懐かしい雰囲気です。

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↓ お店はこちら。〝蔵〟がそのまま利用されています。お店の外は、小さな盆栽や苔玉等の植物、中は雑貨が中心です。

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お店を出た後は、旦那さんの行きつけのお店でランチを済ませ、そのまま近くのスーパーへ行きました。目的は、今日買うことが出来なかった『柊野ささげ』を買う事でした。ですが、残念な事にそのスーパーでも手に入れる事が出来ず、結局、他の京野菜『鷹ケ峯とうがらし』と『桂うり』を買って帰りました。

今日も、季節を味わい、存分に楽しんで来ました。

では、また。